スイーツな日々。小麦粉が好きな奥さんと中間管理職の私

「あ、いいな!」のスイーツ情報。 カスタードクリームは友達です。

廃業した寿司屋に泊りにいく、私とばあちゃん。

今週のお題「会いたい人」


これは私の幼き頃の話。たぶん幼稚園児だったとおもう。

ばあちゃん子だった私は一緒に出掛けることが多かった。

ある時、ばあちゃんの実家近くへ小旅行することになった。

目的は友人宅でのお泊まり会。着くとそこは廃業したお寿司屋さん。

暖簾もなく、古い引き戸を開けて薄暗い店内を進んでいく。

数メートル歩いた辺りで、ばあちゃんが「きたよー」というと、突き当りの扉が開いて、もう1人のばあちゃんが出てきた。

小上がりの座敷に座り、昔ながらの掘りごたつに入る。

テーブル上には仏壇にありそうな、よく分からないお菓子とミカン。あとはお茶があった記憶。

もう30数年前の話。

TVはついてて夕方前の相撲が流れてたような気がする。

でも、ばあちゃん同士はTVを見ずに、なにやら笑いながらいつまでも話している。

話の内容は覚えてないけど、昔話をしている感じはわかった。

数時間後、夕ご飯が始まり煮物や味噌汁などを食べ、お風呂には入らずに、そのままコタツでみんなで寝た。

幼稚園児ながらもハッキリと覚えてて「え、このままここで寝るんだ」と思ってた。

翌朝、ムクッとコタツから起きて朝ごはんを食べてバイバイした記憶。

お見送りは店前まで出てくれて手を振ってくれてたな。





それから30年以上の時が過ぎ、家族で話してた時のひとコマ。

姉が「ばあちゃんの実家あたりに廃業した寿司屋があったんだけど、行ったことある?」と聞いてきた。

私は「あー、覚えているよ。あったね。行ったよー、ばあちゃんと」

すると姉が「そこのお店にいた、おばあちゃん、誰か知ってる?」

私は「ん?え?ばあちゃんの仲のいい友達でしょ?」

すると姉は「ちがうよ、ばあちゃんのお姉さんだよ」と。




私はビックリした。同時になんだか微笑ましい気分になった。

なぜなら、あの日の2人の会話の感じや表情はとっても穏やかに感じたからだ。

大正生まれのばあちゃんは戦争も経験した。

女学生の頃、空襲警報がなってるのに自転車で漕いでたら警官にメチャメチャ怒られて怖かったらしい。

空襲の方が怖いと思うけど、よっぽど警官が怖かったのか「もう、ほんとに怖くて、ばあちゃん嫌だったよ」と言っていた。

戦後は商売の家に嫁ぎ、ガムシャラに働いた。

働きづめの人生だったとおもう。でもその時代を過ごした人はみんなそうだったんだとおもう。

あの寿司屋でのお泊まり会は「いろいろあったねぇ」という姉妹の慰労会だったのだろう。



仲がいい友達じゃなくて、仲のいい大叔母だったのね。

もう会えないけど、会って再度ご挨拶したいです。